この本はミステリー小説に分類されると思う。
私は以前ミステリー小説の読書感想は書かないという記事を書いている。
でもこの小説はどちらかというと、ミステリーという感じがなく、エッセイ本のようにするすると読めたので、今回読書感想を書いてみることに。もちろん人が死ぬこともない。
ただ、ネタバレも含まれているかもしれないので、ネタバレ厳禁!!の方は、ここから先は自己責任ということで。
大筋の流れは同じ
短編が7篇入っている本で、大学生の頃の仲の良い友達3人とゲスト1人で、酒と肴をつまみながら、ゲストの悩みを解決するという話。
主人公は仲の良い友達のうちの一人。
ゲストは、仲の良い3人の誰かが連れてくることになっている。
毎回肴は、長江という学生時代から頭脳明晰な人物で、毎回この長江がゲストの悩みを聞いて、問題を解決(したりしなかったり)。
舞台も長江の部屋だけで、大体話の流れはこんな感じ。
ゲストの話だけから推理を披露するところが、ミスマープルみたいな安楽椅子探偵のよう。
ただちょっと強引な推理があったり、なんでそんな推理にたどり着くの?みたいな、無茶な部分もあるけど、そこはご愛嬌。
その中の1つに、ゲストがいつも肴として食べているチキンラーメンの話があった。
ラーメンとして食べるのではなく、袋の中で砕いてそのままで食べるというもの。
話の中ではこの食べ方に驚かれていたが、私としては肴としてアリな食べ方。
ついつい話を読み進めてみると、チキンラーメンが食べたくなってしまう。
開けちゃった。食べちゃった。
どっちなんだ?
仲の良い友達の熊さん。
話し方がかっこよくて、時々直球どストレートな質問を不躾にぶつけてくることもある。
そんな熊さんは、最初は性別が明かされていない。
名前もどちらとも取れるし、男女どちらでもありうる話し方。もしかして、私が性別を見逃したのかな?だって他の登場人物たちは、ちゃんと性別が書かれてるし。
そう思って、さらっと最初の方を読み返してみても表記されていない。
ずっとそのことでモヤモヤしつつ、本を読み進めてみる。
ところが最後の短編を読むと、見事にその伏線が回収される。箒で一掃されてような気分になった。
もしかしたら、私が色々なミステリー小説を読んできたから、性別に関しては引っかかったのかもしれない。それでも、最後は本当にほっこりしてスッキリもした。
続編もあるらしい
なんと続編があるみたい。みんなの関係がどのように変化しているのかが気になるから、読みたいな。
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