例えば、汚職事件。
これは子供がお食事券と間違えて覚えたり、聞いたりする最たる言葉だと思う。
私も、子供の頃そう思っていた一人。
大人が神妙な顔して政治家の汚職事件について報道している。
でも、子供の私は(お食事券を政治家は渡しちゃいけないんだ。政治家って厳しいんだな。そんなことでこんなニュースになるんだ。)なんて思っていた。
大人になっても、間違えたまま覚えている言葉はあるし、最近もとある言葉の本当の意味を知ったところだった。
神の味噌汁
子供の頃、神の味噌汁と思って聞いていた言葉。本当はなんでしょう?
正解は、神のみぞ知る。
ね?母音は一緒でしょ??
イメージとしては、神々しい神様が、お椀を両手に持って味噌汁を啜っている感じ。
子供だったから、のみぞ知るという言葉が、子供の小さな頭の中の辞書に入っていなかった。
そこで、似たような言葉を頭の中の辞書で検索したところ、最も近しい言葉が味噌汁だったのだ。
言葉の意味なんて、当時は知る由もないし調べようとも思わない。使い道を知らないから、使うことがないまま誰かに指摘されることもなかった。
どこで間違いに気づいたのかというと、小学生でことわざを習う時。
初めて、正しいことわざに辿り着いた時は子供ながらに(神の味噌汁なんて確かにどういう時に使うねん)と、一人ツッコミをしていた。
ドタバタ会議
子供の頃にもう1つ、間違えて覚えていた言葉がある。
それが、ドタバタ会議。
これの正しい言葉は、井戸端会議。
これも、子供の小さな頭の中の辞書には、井戸端なんて言葉が記載されていなかったため、最も近しい言葉が、ドタバタという言葉だったのだ。
この言葉の間違いに気づいたのは、母と話していた時。
母が「ご近所さんが何人か井戸端会議している。」と話していたときだった。
(井戸端会議???ドタバタ会議のこと?もしかして井戸端会議が正しいのか!!!)
母にそのことを言うと、笑いながらこう言われた。
「ドタバタ会議ってwww おばちゃんたちがドタバタしながら会議してるってこと?確かにそうなんかもなwww」
私の勘違いしていた言葉を少しだけ肯定してくれたので、母にドタバタ会議を初めて話せたことをホッとした。世間に恥をお知らせしなくて済んだのだ。
〜かしらん
この言葉のちゃんとした意味について考えたのは、最近夏目漱石の書いた【吾輩は猫である】を読んだ時。
この本は当時の言葉で書かれているので、少し難しかった。さらに当時の時代背景も知っておかないと、意味がわかりづらい箇所もあり、読み切るのに1ヶ月かかってしまった。
そんな本を頑張って読んでいるときに、主人公が話している言葉の語尾に〜かしらん、とついていた。
最初は(なんでこんなに偏屈頑固教師の主人公の語尾が、急に花魁みたいな言葉になってるんだ??)と、疑問だらけだった。
そしてこの〜かしらんは、所々によく出てくる。
その度に、先程の疑問が頭の中で繰り返されて、なかなか話に集中できない。どうしてもその語尾のところで、一度話を停止させて(なんで花魁なんだ。なんで花魁なんだ。なんで花魁なんだ)と考えさせられてしまうようになった。
読み進めていくうちに、また〜かしらんが出てきた。出たよ花魁。
また話が一度中断させられてしまうことに嫌気がさし、ここで私は雰囲気を変えるために、イントネーションを変えて読んでみた。するとこう読めたのだ。
〜か知らん。
衝撃を受けた。アハ体験だった。
まだこの歳になって、勘違いしていた言葉があるとは。
これで今までのこの語尾の理由がわかった。主人公は「どうだろうか、それは知らん」と言うようなことを言いたかったのだ。
おそらく、まだまだ私が勘違いして覚えている言葉はあるんだろうな。誰も指摘してくれないから、今はまだ知る由もない。
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