人生で3つの苗字を経験した私が思う、苗字とアイデンティティの関係性【一つ目の苗字編】

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私は人生で3つの苗字を経験した。

一つ目は、生まれた時から小学4年生頃まで使用した苗字。

二つ目は、中学生(正確には小学4年生頃)から結婚をする前まで使用していた苗字。

三つ目は、結婚してから今も使用している苗字。

それぞれに思い入れがある苗字。そしてどうしてそれらの苗字を手放さなければならなかったのか。

愛着のある苗字を手放すことにによる、なんとも言えない感情。苗字を変更する経験をしたことがない人や、経験したことがある人にも、私個人の思いがあり人によって考え方が違うということを知ってもらいたい。

それぞれの苗字に思い入れがあるから、少し長くなってしまう。そのためいくつかの記事に分けることにしてみよう。

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一つ目の苗字は母からもらった

生まれた時に与えられた苗字だった。これは母からもらった苗字。

なぜ母からもらったのか。それは父の国籍が中国だったから。

父の家系

母は、日本生まれ日本育ちで、母の両親も日本人。

父は、日本生まれ日本育ちという点は母と同じ。しかし父の両親が中国人というところが違っていた。

父の母(私の祖母)は国籍は中国とはいえ、父と同じく日本生まれ日本育ちで、世間でいう一般的な日本人と変わらない。

父の父(私の祖父)は戦時中の10代の頃に、日本へ出稼ぎに来たれっきとした中国人。

その間に生まれたのが、父だった。両親が中国国籍であれば、その子供も中国国籍となる。

だから、父は中国国籍だった。そう、父と母は国際結婚ということだ。

子供の国籍選択

私が生まれた当時(多分現在もそうだと思う)は、両親のどちらかの国籍を選ばなければならなかった。私の場合は、日本国籍か中国国籍かを選べたことになる。そして両親のどちらかの国籍を選ぶと、選んだ側の親の苗字を使用することになる。

両親は、日本国籍を選んだ。つまり私の苗字は母からもらうことになる。

これが私が生まれた時の苗字が、母の苗字だった理由だ。

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両親の苗字が違うことは珍しいことなのか

母からもらった苗字は、なかなか見かけないが日本ではあり得る苗字で、特に珍しい苗字だったという印象はない。

小学生になる頃には、友達や先生から苗字で呼ばれることも出てきた。苗字から取ったあだ名をつけられ、大体の友達からはこのあだ名で呼ばれていた。

苗字やあだ名で呼ばれる=私のことを呼んでいる、となっていた。

また、父と母の苗字が違うことに、特に違和感を持つことはなかった。小学生の時点で、両親の苗字について話すような機会もなく過ごしてきたからだ。

家の表札が二つあることも、郵便物が両親で違う苗字だということも、家にある印鑑は毎回どちらの苗字か確認して押印することも、これらは私の中での普通だった。

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同級生の苗字が変わった

ある時、同級生の苗字が変わった。ちゃんと聞いたわけではないが、両親が離婚したらしい。

このことについて、担任がクラスメイトを集めて軽い集会を行った。

離婚したことまでは言わなかったが、苗字が変わったからといって、そのことを深く本人に聞いてはいけないということ。これからは新しい苗字で呼んであげてほしい、というようなことを告げられた。

その同級生のことは、たまたま名前で呼び合っていたこともあり、新しい苗字を呼ぶということはあまりなかった。他のクラスメイトもそうだった。

当時の私は(苗字が変わったんだ)というそれ以上でもそれ以下でもない、ただそれだけの感想しかなかった。

しかし今になって、当時の同級生の心境が少しはわかる気がする。

私はその後、2回も苗字が変わるからだ。

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