
唾液腺シンチグラフィーの後に、MRIの予約を取っていた。できるだけ病院に来る日を少なくしたかったので、予約日時を病院側が配慮してくれたのだ。
服装チェック
カラコンを装着しての撮影ができない。普段は2weekの透明コンタクトレンズで生活しているが、この日は念の為眼鏡で来ていた。
荷物をロッカーに預け、まずはMRIを受ける前に問診を受ける。
てっきり検査着に着替えるものだと思っていたが、偶然この日の私の服装がアクセサリーやマニキュアといった装飾を付けていなくて、金属チャックのないパンツに、ホックやワイヤーのないナイトブラだったので、このままの服装で撮影することができた。ヒートテックも着たままでOKとのこと。
マスクに関しては、ワイヤーのないマスクを病院側が用意していたのでそれに付け替えるだけ。
他には入れ歯やタトゥーはないかや、造影剤のアレルギーの確認もあったが、撮影準備は楽だった。
造影剤注入用の針
今回は造影剤を入れての撮影もあるので、MRIに入る前にあらかじめ腕に針を刺した状態にしておきたいとのことだった。
イスに座ると「どちらの腕に普段刺していますか?」と聞かれる。
この日は唾液腺シンチグラフィーを受ける時に、すでに右腕に針を刺してしまっていたので、今回は左腕を差し出す。
ところが私の左腕は本当に血管が見つからない。先生と看護師さんがゴム手袋を外してまで触っても血管が出てこない。
ついには先生が私の左手の甲の血管を探し出す。最終手段に出たのだ。
そこで、本当かどうかはわからないが【手の甲の血管に針を刺すのは痛い】とどこかで聞いたのを思い出す。
痛いのは嫌なのでダメもとで「いつもは右腕に針を刺すんですけど、今日一度刺したところにまた刺すことってできるんですか?」と聞いてみた。
すると「何時頃刺しました?時間が経っていて血が止まっていたら刺せますよ。確認してみましょうか。」と僅かな希望を見出したくれた。ていうか先生も看護師さんも希望を見出したと思う。
結局、唾液腺シンチグラフィーで刺した部分は血が止まっていたので、同じ血管に刺してもらうことになった。
無事一発で成功し、私も先生も看護師さんもニッコリだった。
MRI撮影
無事に針を刺すことができ、いよいよMRI撮影に。
部屋に入るときは眼鏡を預け、耳栓を受け取る。
MRIのベッドに横になる時に耳栓をしてさらにヘッドホンも着けられる。人の声は僅かに聞こえるが、私の話す声が自分で聞き取りづらく、技師や先生と話すときはぎこちない会話になってしまった。
左手には何かあった時のためにボタンを握らされ、いざ機械の中に入っていく。
撮影中は頭を動かしてはいけないので、唾液腺シンチグラフィーと同じように目を閉じて眠るようにじっとしていた。
MRIといえば狭い空間で、大きな音がするイメージ。
確かに狭い空間の中に入ったが、眼鏡を外していたし目を閉じていたので気にならない。音に関しても耳栓にヘッドホンという二重防御だったので、うるさくは感じなかった。
ただ、音が規則的で色んな機械音を出していたので、さながらテクノポップを聴いているような感覚になる。そのせいで(次はどんな音が来るんだろう?)と楽しくなってきてしまった。
ウキウキと楽しい時間が過ぎていき、その後はしばらく無音の状態が続いた。次は造影剤を入れての撮影かな?
ところがこの無音の時間が長い。準備時間にしては長い。一言説明があってもいいんじゃない?というぐらいに長い。
どんどんと無音の時間が過ぎていく。時計を持っていないので時間を確認できない。でも体感ではさっきの撮影時間よりは長い時間が流れている。
もしかしてモニタリングのドッキリを仕掛けられているのでは?とまで疑い出した。
これは左手のボタンを押すべきなのだろうか?それともこのまま待っとくべきなのだろうか?
すると私が寝ているベッドが機械から出てくる感覚があった。部屋のドアが開く音がして、ドヤドヤと人が入ったくる音もしてきた。
どうやら撮影中にMRIの不具合で撮影ができなくなり、一回再起動を挟むので時間がかかるが、このまま横になっているか、座るかを聞きにきたとのこと。
なんだぁ。ただの不具合か。ドッキリ企画じゃなくてよかった。
にしてもこれだけの大型機械の再起動は時間がかかるだろう。でも、うとうととしていた今の私はまだ横になっていたい。このまま横になっていることを選んだ。
そこからまたしばらく無音の状態が続き、ようやく撮影が再開されることになった。それからの撮影はあっという間にトラブルに見舞われることもなく終わった。
造影剤を入れての撮影もあり、このときはなんとなく造影剤が体の中に入ってくる感覚があったが、気持ち悪さや痛みなどはなし。
ベッドからゆっくりと起き上がり、造影剤を入れるための針も抜いてもらい、眼鏡を返してもらう。
荷物をロッカーから取り出して時間を確認すると、なんと1時間が経過していた。
結構長いことMRIの中に入ってたんだなぁ。ほとんど寝てたから苦痛ではなかったけども。
これで全ての検査は終了。次はいよいよ検査結果を踏まえて治療方針を立てることになる。

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