私がこの本を手に取った理由は、
「社会」ってなんかよくわからん!!
そう思ったから。
「社会」ってなんかざっくりとしていて、よくわからない。
大人になって生活してみても結局のところ「社会」とは何なのかわかっていない。
何がわからないかと言われても、わからない。
このよくわからない社会について書かれているのがこの新書です。(わからないを連呼し過ぎた)
社会はわからなくて緩いもの
序盤の目次を見ると、
- 世界は思っているより「わからない」
- 世界は思っているより「緩い」
(あ、そうなんだ。わからないし緩いものなんだ。)
と、少し気が楽になった。
大人になると「社会たるものは!」といったことを知っとかないといけないとばかり思い込んでいた。
でもそうじゃないんだ。知らなくて当然なんだ。
だって専門家でさえもわからないんだから。
社会はわからないもの
読み進めてみると、社会というものがわからないのは当然であることが理解してきた。
専門的な知識や仕組みに取り囲まれていて、そしてそれらが絡まり合っていて、さらにそれが動き続けているのが社会
「社会を知るためには」筒井淳也
このせいで社会というものがわかりづらいものになっているそうです。
絡まり合っているということは、どこかの仕組みを変えてしまうと、別の仕組みに影響が出てしまう。
すると、うまく働いていた仕組みが機能しなくなる部分が出てきてしまう。
これが「意図せざる結果」となる。
なるほどなぁ。
社会って確かにいろんな要素が絡んでいる。
日本の政治経済・アメリカの政治経済・発展途上国の治安状況‥‥。
それぞれに専門家がいても、それ以外は専門家ではない。
つまり専門分野についてなら予測はできるけど、それ以外では予測ができない。
専門家による分業制のデメリットの部分らしい。
社会は緩いもの
社会を構成するさまざまな要素は、きちんとしたかたちでつながっているわけではない、ということです。別の言い方をすれば、繋がりが「緩い」のです。さらに社会についての個々の規則や制度、その背後にある理論・理屈も、かなりの緩さを含んでいます。
「社会を知るためには」筒井淳也
これ!確かにそう!!
働き始めの頃、社会はきっちりとした場だと思っていたら、意外と緩いことに気づく。
(あれ?この制度ってこんな感じなんだ。ていうかこんなに基準が緩いものなんだ。)
(出張申請ってこんなんでいいの??偽装できちゃうことない??)
いろいろありました。でも誰もそこを改善しようとは思わないんですね。
「意図せざる結果」が出てきてしまうから。(あと単純にめんどくさいから)
そんな社会の中に放り込まれている私たち
複雑に絡み合ってしまっている社会の中で私たちは生きているし、生きざるを得ない。
社会についてまだわからないけど、どうしてわからないのかがわかった気がする。
それだけでもこの本を読んで良かったと思ってる。
そして社会が緩いんだから、自分も緩くていいんだと許せるようになった気がする。
私は今まで小説をよく読んでいたけど、自分がわからないことについて本を読んでみるのも悪くないなとも思う。
アイキャッチ画像では見えないけど、実はめちゃくちゃ付箋貼りまくってる。
それぐらい印象に残る内容が多くて、社会について理解を深めようとした。
半年前に読んだ本だったけど、また読み返そうかな。
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